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頭川の森林整備

頭川の山林整備の取り組みを紹介します。

【里山におけるスギの問題】
戦後日本は、木材の需要が増加することを見込み、全国各地で杉の植林を行いました。
1960年代には国の見込み通り、建築ブームが起こり、木材の需要は増加、林業は最盛期を迎えましたが、
70年代になり、海外からの木材の輸入制限が緩和されると、国内林業は採算が取れなくなり、
杉やヒノキなどに偏重した人工林は管理されることなく取り残され、現在に至っています。頭川の森林も例外ではありません。


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【施業集約間伐事業】
 このような現状をみて、頭川役員会は施業集約間伐事業の制度を利用して改善にのりだしました。
この事業は山林の保全・木材の利用推進のため、民有林の集まりである頭川の山林に道路を付け、間伐を行う事業です。
ただの間伐ではなく、利用まで含めたものなので、道路を作り重機やトラックが入れるような整備まで行います。

頭川の山林の特徴としては、2つ挙げられます。
(1) 杉が中心の人工林。
天然林ではなく、戦後の杉植林によって作られた人工林である。
(2) 民有林の集まり。
それぞれの地面に地主がいるため、事業を行うには地主の了解がいる。
しかし、親や祖父母の代から地面の名義変更がなされていなかったり、自分の山がどこからどこまでなのか、境界がわからないという事態も発生。

そこで、まずは地主、および森林組合の立ち会いのもと境界確定作業を行うことになりました。
2010年の3月に最初の境界確定作業が始まり、滝の谷内、高通り、天池、明田と確定作業が進められました。
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森林の境界というのは、登記簿を見ればすぐわかるというものではありません。
昔の境界の決め方は、「この木からこっちはウチの地面。」といった具合で当事者間で合意が結ばれていたためです。
現在の密林状態では、当時の境界を見極めるのは難しく、
また、当時を知る人もいないので
森林組合のプロの目で見て、おそらくこの立木が境界の目印に使われたであろうというポイントを見立てて、境界を確定していきました。

確定した境界には新たにGPS付きの杭をうち、場所を記録しました。自分も何本か打ちました。


境界確定は順調に進みましたが、次は登記上の地目が問題になりました。
地目が「山林」や「原野」であれば、この事業の中で道路をつけたり間伐を行うことができますが、
中には「田」や「畑」といったものも出てきました。
現状では木や竹で荒れた原野にしか見えませんが、地目が田畑である以上、森林組合の事業の中で勝手に行うことはできません。
これを解決するには地目の変更手続きが必要になります。
しかし地目変更には面積の広さにかかわらず一筆4万円かかるため(負担は各地主)、なかなか順調には進みません。

頭川自治会は田畑の登記を管理する農業委員会に、一筆4万の負担なしに、
一括での山林への地目変更を嘆願したが交渉は難航しています。

現状は田畑の地目になっている土地を除外して事業を行なっています。
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道路の敷設作業は2010年10月から始まりました。
地目の問題や、埋蔵文化財への影響から当初計画されたコースに若干の変更を加えて作業がスタート。
道路は山の形に合った、安全で作業に適したコースになりました。
地主によっては多少多めに地面を提供するようなケースもありましたが、
多少の損得は問題にしないことと了承を得て行ったため、順調に進みました。
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現在はこのように整備された道路が広がっています。

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